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幹事会社: 開拓社 : 
昨年6月以来,本ホームページの「リレーエッセイ」の編集を担当させていただいており,先生方の原稿に毎回新たな発見をしながら興味深く拝読しております.長く英語学を中心とした専門書の編集をしてまいりましたが,どうも,最近の言語学・言語研究は,一般読者の興味から遊離したところで研究が進んでいるのではないか,また専門研究者も非常に限られた狭い範囲での議論に終始しているのではないか,と僭越ながら危惧しておりました.

ところが,「リレーエッセイ」の原稿を拝見しますと,先生方が言語学を志した動機から現在の研究紹介に至るまで,その内容は,一般読者も引き込まれるほどの,言語に対する素朴な疑問とその解明に一途に挑む姿勢が貫かれております.そこで,こうしたある種の親しみやすさをもって,一般読者,さらには今後の研究を担う大学生にも,言語学・言語研究の楽しさや面白味を伝えることができないものかと思い,このたび,小社では「開拓社 言語・文化選書」を創刊することといたしました.その主旨と初回配本(10月中旬刊行予定)は次のとおりです.



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幹事会社: 開拓社 : 
先日、と言ってももう3か月も前の8月末の頃ですが、「東京言語研究所開設40周年記念」のセミナーとレセプションに出席する機会がありました。セミナーは初日の「特別公開講座」のみの参加でしたが、久々に尊顔を拝す柴谷方良先生のめったに聴けない「音韻論」のさわりなど、たいへん興味深く拝聴いたしました。

「東京言語研究所」というと、春先の『月刊言語』の表3に広告が掲載されていることでご存知の方もいると思いますが、その創設のいきさつや歴史については、意外と知られていないのではないでしょうか。そこで、今回、この40周年を記念して刊行された『東京言語研究所40周年の歩み』(ラボ国際交流センター)より、これを引用する形でご紹介させていただこうと思います。

東京言語研究所は、1966年3月、服部四郎先生(当時、東京大学教授)のご構想のもとに開設されました。その構想とは、同書によると、次のとおりです。

「時代の要請により、日本でも言語学の基礎的な研究と基本的な教育の必要性があったが、日本の大学の機構では言語学者を多数養成し得ない種々の制約があり、開かれた教育体制が切望されていた。そこで、言語学科に属する文系の学生ばかりでなく、理科系の学生にもこの学問の存在と、重要性を認識させるとともに、学歴、年齢を問わず言語学に興味をもつ、才能のある人々に門戸を開放しようという考えから東京言語研究所が創設された。日本における言語学そのものの進歩を図るとともに、言語学の実世界への貢献を増大させ、学術文化の向上、発展に寄与することを目標に活動を続けている。」(上掲書pp. 1–2)

こうした構想に深い理解を示し、物心両面で支えてこられたのが「財団法人ラボ国際交流センター」で、40年の長きに渡り支援されてきたことはまさに敬服の至りです。驚くことに、草創期のころの「理論言語学講座」はなんと受講料はタダであったとも記されております。

東京言語研究所は、1966年8月、日本ではじめてチョムスキーを招聘して公開講演会を行っております。66年といえば、チョムスキーは前年にAspectsを出版したばかりで、国内でもその勉強会などが行われつつあり、まさにタイムリーな時期でした。聞くところによると、ヤーコブソンの都合が悪く、ヤーコブソンの推薦でチョムスキーになったらしいのですが、その後の日本での生成文法研究の隆盛の礎となる、画期的なことであったと思います。

服部先生のあと、国広哲弥先生、大津由紀雄先生が運営委員長を引き継がれ、現在も多彩な講座を設けて活動されています。服部先生のご構想は、僭越ながら、われわれ「言語学出版社フォーラム」がかかげる「リレーエッセイ ことばと言語学を考える」の趣旨とも相通ずるところがあり、当時まだまだ「科学としての言語学」が定着していない時代でのご発想はまさに賢慮としか言いようがありません。われわれも今後、折があれば、賢哲の先人の志のもとに参集し、「言語学徒の裾野を広げるために」こうした歴史ある言語研究所とも協賛した活動を模索することも必要ではないでしょうか。(M.K.)

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